重症熱性血小板減少症候群

 マダニが媒介する感染症:重症熱性血小板減少症候群(Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome: SFTS)に感染し、これまで分かっているだけで全国で10人の死者が出ている。現在のところ有効な抗ウイルス薬やワクチンがないので、対処療法をとるほかない。SFTSの発生予防とまん延防止のため、平成25年2月22日付けで、第四類感染症に追加された。今後、各都道府県知事により、医薬品、または防除用医薬部外品の殺虫剤を用いてのマダニ駆除の指示もあるだろう。
 マダニは山林や河川敷などの草むらに生息しているといわれているが、空き地や公園など住宅地でも見つかる。筆者の友人の自宅前に生えた雑草でも、旗振り法により簡単にマダニが採取できた。リスクは身近なところに存在する。
 想像してみよう。緊急時には住宅地等の対象となる区域は広大な面積になり、早急な対応が求められるため、PCOに加えて市町村の職員、自治会の会員、住民ボランティア等による合同チームが結成される。感染症から人の命を守るという使命感に満ちたPCOが、リーダーシップをとって額に汗する姿が思い浮かぶ。日ごろの訓練と備えが発揮されることだろう。

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